レベルを上げて物理で殴ればいい

レベルを上げて物理で殴ればいい

脳筋をエンジョイする浅ゲーマーの手記

初心者が格ゲーをやめかけた話

今日も書くぞ。どうも脳筋です。

前回の記事がたくさんの方に読んでいただけたようで幸甚の至りです。

 

enjoy-noukin.hatenadiary.jp

 

なのでその続き、ド初心者が格ゲーを始めてどうなったかを記憶をたぐりつつ書いてみようと思う。もうだいぶ前なので細かいことは忘れているけれども、ただひとつ言えるのはわたしが今でも楽しく格ゲーを遊んでいるということ。それだけは嘘偽りない。

 

世にいう格ゲー、対戦型格闘ゲーム。もっとも一般に広く有名なのはストリートファイターだと思う。波動拳昇竜拳、という単語を耳にしたことすらない人はかなり少ないのではないだろうか。あんな感じの必殺技とかパンチやキックを交えつつ立ちはだかる相手を倒すのだ。言ってしまえばそれだけのルールなのだが、実際ジャンルの最前線に飛び込んでみるとそこには想像以上に奥深い世界が待っていた。

 

格ゲーの基礎 

 

現在は格ゲーと一言に称してもかなり多数のシリーズが出ており、ゲームシステムはタイトルごとに千差万別で、それを一概にまとめきることは困難である。いろいろ調べていた当時のわたしは、チームを組んで3対3で戦う格ゲーもあることに衝撃を覚えたりしていた。

 

そんなこんなで非常にまとめることの難しい格ゲーだが、それを構成する基本的なシステムには共通するところが多い。

攻撃」と「ガード」と「投げ」である。

 

大体の格ゲーはこの三つの要素のジャンケンで成り立っている。

「攻撃」は「ガード」されればほとんど意味をなさず、 かといって「ガード」を貫いてその場にとどまると「投げ」が通ってしまう。ただ「投げ」はゲームの種類やキャラクターにもよるがほとんど相手に密着した状態でしか入らないので、不用意に近づくと「攻撃」に負けてしまう。

 

ただ技の性能であったり、相手の攻撃に合わせてカウンターを狙ったり、ジャンプ移動や遠距離にも届く弾を放ったりなど他の行動が絡んできたりすると話が変わってくるので「1秒間に出す手が10個ぐらいあるジャンケン」みたいなハチャメチャな比喩になってくる。

 

相手が何をしたがっているか、次に打ってくる手はどれなのか。

相手が対戦中どのように動いてきたかの傾向や、お互いのキャラクターの強みを脳内で反芻しながら、それに勝利できる策をバトルの中で瞬時に練る。

おおよそ格ゲーとはそういうものだった。

 

わたしが参入したGUILTY GEARシリーズもそのご多分に洩れずそういったファクターのもとに成り立っていたが、しかし当初のわたしにそんな高度な「読み合い」を行う頭はなかった。ただレイヴン(前回記事参照)があまりにも愛おしいので画面の中で動いている様子を眺めたい、くらいの気持ちだった。

 

しかし格ゲーという魔境、そこまで甘くなかったのである。

 

はじめての対戦

 

ひと通りの動かし方とコマンド(特定のレバーとボタンの複合入力によって発生する各キャラクター固有のアクション)を覚え、早速わたしはオンライン対戦に乗り出した。GGにはロビーマッチというものがあり、詳細は省くが、要するに世界中の人々とインターネットを通じてざっくばらんに対戦ができるモードである。

 

オンライン対戦においてもっとも忌み嫌われるタイムラグを軽減するための対策をしっかりと行い、初心者しか入れない設定のロビーに入り、いざ台に座った。すぐに誰かがやってきてくれて、わたしはウキウキと新品のアケコンに両手を添えた。

 

結果はボコボコであった。

誇張でなく相手に触ることすらできない。一方的に殴り倒されて、何戦かしたのち、ディスプレイの向こうの相手は一礼してどこかへ去っていってしまった。

 

それから数人と対戦が発生したが、結果は同じく見るも無残なものであった。

 

悔しさや悲しさはなかった。ただ「わたしは場違いなのかもしれない」といういたたまれなさに耐えられず、そのままPS4の電源を落としてしまった。

 

便利な世の中なので、SNSからGGをプレイしている仲間と繋がることもできた。GGのオンライン機能には自身で小規模なロビーを作成し、IDやパスワードを設定して知り合いのみを集めて対戦する、といったものもあったので、それを活用してみた。

 

彼ら彼女らのプレイはわたしよりも遥かに上手く、ここでもやはり歯が立たなかった。対戦後にもらうアドバイスはかなり高度な技術や戦略を求められるもののように感じられ、わたしは飛び交う呪文めいた専門用語をコソコソとグーグルで検索したり幾度となく同じチュートリアルを繰り返して日々を過ごしていた。

 

そんな感じで、最初の数週間くらいは地獄のような負けっぷりだった。

 

対戦するのはもうやめてしまって、ストーリーモード(わたしが購入したGG REVELATORには約5時間ほどのハイクオリティなアニメ映像が収録されている。劇場版DVDにオマケで格ゲーがついてきたという評価も目にするほどで、過去作をあまり把握していなくても個人的にはものすごく面白かった)だけで満足するオタクになろうかな、とほんの少し思っていた。

 

それを変えてくれたのは、有志によって運営されるLINEグループへの加入だった。

 

格ゲー初心者がリタイアせずに済んだ理由

 

ある日、なにが発端だったかは覚えていないが、 ツイッターのフォロワーさんから「初心者歓迎のLINEグループがあって、上級者の方々に教えてもらったりもできるから、入ってみないか」というお声が掛かった。

 

わたしはちょっと悩んだ。そういったコミュニティに参加したことがなかったので不安だったのだ。しかし入退会は自由で、かなり頻繁に対戦も発生しているというので、思い切って参加希望のメッセージを送ってみた。

 

結論からいうと、大正解だった。

 

こればっかりは人それぞれなのでなんとも言えないが、わたしはこのLINEグループがなかったらとっくのとうに諦めてGGをやめてしまっていたと思う。現在は諸事情でこのLINEグループからは離れてしまっているけれども、そういうタイミングがあったら戻りたいなと考えている。

 

格ゲーの基本的な知識から始まり、さらにはわたしのレベルに合わせて「この状況ならこうした方がいい」「こういう連携を覚えましょう」とかさまざまなことをご教授いただいた。

あまりにもわたしがヘタクソだったため、最初にもらった講師陣からのアドバイスが「格ゲーというのは相手を攻撃して倒すゲームです。殴りましょう」だったのは鮮明に覚えている。

 

インターネットの波間から与えられる大量かつ一方的な情報を処理しきれず、揉みに揉まれまくっていたわたしにはこれが本当にありがたかった。そこで初めてトレーニングモードの効果的な使い方を知った。

 

そしてなにより、そこでは「対戦が成立した」のである。

 

正しい意味で同格のプレイヤーさんが集まっていたので、やりたいことをやられっぱなしということがほとんどなかった。勝ったり負けたりできた。それが嬉しかった。

 

もしもこの記事を読んでくださっている中に「格ゲー始めてみようかな」という方がいらっしゃったら実力が拮抗した対戦相手を探しておくといいと思う。それが難しいのかもしれないけれど、そういった仲間がいるといないとでは格ゲーの楽しさは大きく変わってくるんじゃないだろうか。

 

そういった意味でわたしはギルおじ(ギルティおじさんの略。昔から継続してGGシリーズをプレイしている猛者のこと)を筆頭に、長く格ゲー界隈にいる人々を尊敬している。

 

今ほど便利なオンラインモードなんてない。

対戦したきゃ黙ってゲーセン行って100円入れろ、あとは知らん。

有益な情報の収集も共有も、今よりずっと難しい。

 

そんな時代からずっと積み重ねてきたものがあるというのは「たかだかゲーム」とかそういう垣根を颯爽と乗り越えて素直にカッコいい。胸が熱くなる。

 

GG同志と大会や対戦会などを通じて飲みに行ったりすることが増え、その席で「前作のこのキャラこうだったよな」「このキャラは最新作にまだ出ていないから追加してほしいよな」「どうせお前またあのキャラでこういうハメ方をするんだろう」みたいな会話をしているのを目にすると、とても素敵だなあ、と思う。

 

話が逸れた。

 

そんなこんなでわたしは格ゲーを楽しんでいる。それはひとえに毎日のようにオンライン対戦に付き合ってくれたり、地元のイベントで顔を合わせて話に付き合ってくれる年齢も性別も仕事も住んでいるところもバラバラな格ゲー仲間の皆様のお陰である。

いつもありがとうございます。

覚醒技をガードされて逆ギレしたり、ジャンプ一点読みの空投げに声を荒げたりしてごめんな。

やめないけど。

 

この記事を書きながら、格ゲーをやっていて感じたこととか、また別の壁にブチ当たった時の記憶とか、最近になって使用キャラを変更したとか、いろいろ思い出されてきたのでまたひとつひとつまとめていこう。これヤバいな、無限に書けるな。

 

前回に引き続き長々とした文章でしたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

次の記事も是非よろしくお願いします。